何もかもうまくいかなくて疲れたとき

「何をやってもうまくいかない」
「行き詰まりを感じる」

長い人生の中では、このような状態になることがあると思います。

私自身も時折あります。

ズーンと沈んで、「もう何もしたくない」「自分なんて鳥のフン以下の存在だ」なんて思うこと生きてればあります。笑

ちなみに、自分の落ち込むパターンを分析すると、何か新しいことを始めたあとに、こうなることが多いことに気がつきました。

最初は意気込んで「よ~し、やるぞ!」と取り組むのに、だんだんエネルギーが切れてきて、そんなときに、ちょっとしたイヤなことが続いて起きたりして

「あ~、もう何もかもイヤ!!」ってなる。

でもね、不思議なもので、この猛烈に辛い時期を超えると、あるときパッと光が差してくるのです。

昔は落ち込む度に「もうイヤだ、つらい……」と思っていたけれど、何度もこの経験を繰り返すうちに、最近は「落ち込むときは、次にジャンプする前触れだ」と思えるようにさえなってきました。

今回は、何もかもが上手くいかず、暗闇の真っ只中にいる方に、人生が少しだけ面白くなる考え方を紹介します。

人生とは脚本である。うまくいかないことも1つの物語

私は自分の人生を脚本によくたとえています。

この考え方をすると、いろんなことがラクになるのです。

例えば、嫌だなと思う人がいても、
「悪役がいないと、ストーリーは盛り上がらない」と思えるし、

絶望的に思える瞬間さえも、

「おお~、ピンチだぞ。私、どう乗り越える!?」

と客観的に自分を見て、楽しむ余裕さえできる。

人生という脚本も、すべて順風満帆では面白くないし、それでは何も成長できないのです。

でも、脚本家は自分。だから、自分の物語は自分で書き換えていくことができます。

三幕構成で人生を分析してみよう!

かつて、私が映像翻訳の学校に通っていたとき、「三幕構成」というものを習いました。

これはシド・フィールドというアメリカの脚本家によって理論化された映画のシナリオ構成のことです。

簡単に説明すると、すばらしい映画作品というのは必ず、

第1幕 設定
第2幕 対立
第3幕 解決

の3つのパートで成り立っているということです。

■第1幕:設定

主人公にある日、何かの問題(きっかけとなる出来事)が起こって、
主人公が達成したい目的(解決したい問題)が浮き彫りになります。

そして、主人公はその問題を解決するために、別世界に向かって(第2幕)進んでいきます。

第2幕:対立

足を踏み入れた新たな世界では、主人公に課題や問題が降りかかります。

主人公は目的を見失い、どん底に落ち、どこに向かえばいいかわからなくなってしまいます。

第3幕:解決

いよいよクライマックス。最も緊張が高まる瞬間です。

主人公はいよいよ崖っぷちの状況に追いやられます。

そうして、その緊張感がピークまで高まったあとに……すべての問題が一気に解決する瞬間が訪れます。

その解決が必ずしもハッピーではない場合は、いわゆる「バッドエンド」となります。

何もかもうまくいかないときほどチャンス

作品は、「対立」の場面の葛藤が大きければ大きいほど、面白くなります。

ハラハラするし、うまく解決したときには大きな感動が生まれます。

この心を強く揺さぶられる経験こそ、人生の醍醐味ではないでしょうか。

だから、対立の場面で、悩んだり、困難が次々とふりかかったり、絶体絶命だと思うほど、あなたの人生の物語は面白くなるのです。

薄っぺらいシナリオなんて、つまらないじゃないですか。

自分の人生や、今抱えている問題を分析してみてください。

うまくいかずに悩んでいるということは、きっと今「対立」の場面にいて、解決したい問題があるのだけど、うまくいかず、それどころか、次々と目的を阻むような出来事が起きているのかもしれません。

何か目的を掲げているときや何か新しい世界に向かっていくときって、必ず試練だったり、自分のゴールを阻むような人や出来事が現れます。

「もうやめてしまおうかな」と思う瞬間がきます。

でも、それを乗り越えると、必ず「解決」の瞬間が訪れます。

大事なのは、人生の主人公であることをやめないこと、ハッピーエンドのシナリオを自分で書くと決めることです。


逆に言えば、対立の場面で腐ってしまい、自暴自棄になってしまったり、脚本を放棄してしまえば、待ち受けるのはバッドエンドです。

苦しいときに、そんなことを考える余裕はなかなか持てないかもしれませんが、私は何度も、この「対立」「解決」を経験してきました。

だから自信を持って言えます。もう一踏ん張りすれば、対立のあとには必ず解決が待っていると。

ふてくされてしまいそうなときほど「これは脚本が面白くなるぞ」と思って、ハッピーエンドに自分を導いてあげてください。